社内SEは大変!?つらい・きついの解決策を現役社内SEが実体験で解説

社内SEの仕事に興味はあるけど「大変」って聞いて悩んでます

楽すぎ」という人もいれば、「大変」という人もいますよね。
社内SE歴約10年でその両方を知っているので、この記事では「大変」な面とその解決策を説明します

以下の5つが代表的な「社内SEが大変なポイント」です。

社内SEの大変なこと
① マルチタスク
② 守備範囲が広い
③ ユーザーとベンダーの板挟み
④ ビジネスインフラを守る責任
⑤ 油断すると便利屋になる

すべて解決策があるので安心してください。これを乗り越えたら社内SEのいい面があなたを待っていますよ!

R35運営者の転職プロフィール
  • 情報システム部門のマネージャ職
  • 社内SE採用担当歴6年(書類選考、面接)
  • 大手SIer 10年以上の勤務経験
  • 35歳をすぎて倍率200倍の社内SEへ
  • 転職相談はX(Twitter)のDMでお気軽に!
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目次

社内SEの大変なこと5選!

社内SEの大変なこと
① マルチタスク
② 守備範囲が広い
③ ユーザーとベンダーの板挟み
④ ビジネスインフラを守る責任
⑤ 油断すると便利屋になる

えぇー……
いきなりどれも大変そう。社内SEってまったり高待遇なイメージだったのに

そのイメージも間違いではありません。
会社によって役割も人数も違うので、一概には言えませんが、記事の途中で「高待遇な社内SE」についても解説しますので安心してください

社内SEの仕事内容

社内SEの仕事内容は多岐にわたります。一般的には企業内の情報システム全般の企画、構築、保守/運用に関する業務です。

「企業内の情報システム」と言うとざっくりしていますが、対象は業務アプリケーション、ネットワーク、セキュリティ、ハードウェア、ミドルウエアで、以下の業務が社内SEの仕事の代表格です。

  • システム戦略策定
  • システム企画
  • システム導入(システム開発含む)
  • システム保守/運用
  • PC等のIT資産管理
  • ネットワークインフラ管理
  • システム導入効果の評価
  • 情報セキュリティ関連
  • システムやPC、ネットワークのヘルプデスク
  • デジタルトランスフォーメーション推進
  • システム監査対応

情シスのタイプ分類

社内SEが所属する情報システム部門は企業ごとにタイプが異なります。タイプによって大変なことも異なるため、ここでかんたんに解説しておきます。

業務アプリケーションの導入を例にすると、要件定義まで行ってコーディングやテストは外部委託するケースもあれば、すべて自前で開発するケース、システム企画以外はすべて外部委託というケースまであります。

なかには、情報システム部門はネットワーク管理とPCキッティングだけのケースもあります。以下は代表的なケースです。

たいへん①:マルチタスク

3人中1人はタスクが11件以上

社内SEが大変な点の1つ目は「マルチタスクであること」です。

以下はわたしがTwitterで社内SE、情シスの方を対象にとった簡易なアンケートです。

社内SEが同時に担当するタスク(プロジェクト数+保守運用するシステム数)の数でもっとも多かったのは6〜10件!驚くべきことに3人に1人は11件以上のタスクを同時に処理していることがわかりました。

社内SEの3人中1人はタスクが11件以上

実際、社内SEは要員数が十分ではないことが多く、1人あたりの担当タスク数が増えがちです。特にDX推進型や御用聞き型の情シスに在籍する社内SEはその傾向が強いと考えられます。

マルチタスクは1つ1つのタスクにかけられる時間が少なくなり、オーバーヘッドがかかることで効率も良くありませんが、これが現実だと言えます。

解決策

それまでSIerで専任のプロジェクトを担当していたITエンジニアはマルチタスクの経験が浅く、マルチ度合いも低いことが多いと言えます。ですが、仕事をためこまず期日を管理しつつ、自分のタスクを消化して相手方に返すというキャッチボールを繰り返せば難しくありません。

マルチタスクに苦手意識がある方におすすめの書籍は元LINE CEOの森川 亮氏の『すべての仕事は10分で終わる マルチタスクでも仕事がたまらない究極の方法』です。例えば、つぎのようにマルチタスク処理のポイントが解説されています。

テクニックの一例
  1. 会議は10分、目的は1つにする
  2. 全員賛成を目指さない
  3. 資料のロジックを補完するデータは3つあれば十分
  4. バッファを挟んだスケジューリングをせず詰めて早く終わらせた分をバッファにする
  5. タスクがこぼれたら1週間でせき止める
  6. リーダーの役割は「計画立案」「アサイン」「リマインド」

社内SEを目指したいけど「ぜったいにマルチタスクはイヤ!」という方は、なるべく「全行程自前型」の情シスへの転職を目指しましょう。

たいへん②:守備範囲が広い

社内SEはマルチタレント

社内SEはマルチタレントなスキルを求められる

社内SEが大変な点の2つ目は「守備範囲が広いこと」です。

1点目で説明したとおり、多くの社内SEが1人でマルチタスクで仕事をしています。それにともない広い範囲の知識/スキルが求められているとも言えます。

例えば、わたしが所属する部署では「業務アプリケーションの要件定義や設計書のレビューができて、セキュリティもわかっていて、データベースにめっぽう強い。システム保守/運用経験が豊富で、プロジェクトマネジメントはもちろん完璧!さらに部署間調整がうまい」という人材がいます。

解決策

すぐにマルチタレントになるための即効薬は残念ながらありません。

ですが、アサインされた案件だけに振り回されず、社内SEに求められるスキルを体系的に把握し、計画的に習得する方法ならあります。

手前味噌になりますが、『【社内SEスキル大全】即採用されるスキル習得のロードマップを解説!』には社内SEに求められるスキルと習得までのロードマップを解説しています。わたしのSIer経験10年以上・社内SEを含めると合計20年の経験をベースにまとめており、ここから大きくハズレることはありません。

たいへん③:ユーザーとベンダーの板挟み

社内SEは調整役

社内SEがもっとも大変なのは社内調整かもしれない……

社内SEの仕事が大変な点の3つ目は「社内調整」です。

SIerのSEから見える社内SEの仕事はほんの一部だけです。「ベンダーに指示だけしてたらOK」なんてのんきなポジションではありません。

予算の確保、社内の仕様調整や仕様変更の追加費用の説得など多岐にわたる稼働が発生します。一方でベンダーサイドからは「発注まだですか?」「これって仕様変更だから納期に間に合いません」と言われます。

コミュニケーション能力に自信がないITエンジニアは「調整業務だけで1日が終わる」ということもあります。

解決策

大変な点を少し誇張して伝えましたが、社内調整業務は転職して2年もすればおおむね問題なく行えるようになります。特に効果的なのはビジネス部門とベンダーそれぞれのキーマンに「仕事を通じて貸しを作る」ということです。

例えば、本来はビジネス部門がとりまとめるべき要件がまとまらずキーマンが困っているなら、そのサポートをしましょう。自信があるならあなたが場を仕切って問題解決へと導きましょう。このようにして「貸し」ができる、あるいはあなたの「社内ファン」が増えると、いざというときにキーマンがあなたの一肌脱いてくれます。

彼ら・彼女らが苦手なITの分野で貸しを作るのは難しいことではありません。キーマンを見つけたら貸しを作る。それで社内調整は

たいへん④:ビジネスインフラを守る責任

システムなしの業務などもはやない

システムはもはやビジネスに不可欠のインフラ

上記はビジネスチャットツール「Teams」が止まったときのTwitterのつぶやきです。

いまやシステムはビジネスになくてはならないインフラ。システムが止まればビジネスも止まると言っても過言ではありません。

それゆえに、ひとたび障害が発生すれば情シスには一斉に連絡が入ります。それが社内向けシステムであればまだマシです。顧客向けシステムで障害が発生すると大変です。

解決策

社内SEである以上、ビジネスインフラを守る責任から逃れることはできません。

でも「比較的軽いインフラ」なら障害発生時の責任追及も軽度で済みます。例えば、金融機関の勘定系システムは1つのミスも許されない領域です。一方、社内向けの情報系システム(BIツール)が1時間止まっただけでビジネスが停止するわけではありません。

社内SEを目指したいけど「インフラを守る責任感が重すぎる」という方は、比較的軽いインフラを担うポジションを目指すと理想的な働き方ができます。

たいへん⑤:油断すると便利屋になる

それ、社内SEの仕事!?

油断すると社内SEはなんでも屋にされる……

社内SEの仕事の幅が広い点はすでに説明しましたが、その範囲には「これはもはやITエンジニアの仕事じゃないだろ!?」と言いたくなる仕事まで含まれるケースがあります。例えば、「複合機の設定」や「データ入力」などです。

ラクして稼げるならいいじゃん!

そういう人はおいていきます!
問題はITエンジニアのキャリアを歩みたい人です

「ビジネスに近いところでエンジニアとしてのスキルを活かしたい」「幅広いITスキルを身につけたい」と考えて社内SEに転職したのにデータ入力をさせられたのではたまりません。

解決策

雑用と言えるようななんでも屋の仕事、便利屋の仕事をさせられないためには、転職時の求人情報や会社情報をしっかりと評価したうえで転職するのが大事です。

ホワイトか?ブラックか?社内SE求人の見分け方講座!』では、求人情報や会社情報、メディア、選考段階でわかることからブラック企業の社内SE求人を見分ける方法を解説しています。

例えば、ひとり情シスじゃないか?システム部門のトップが課長ならその会社はITを軽視しているのではないか?など17のチェックポイントを解説しています。フル活用してブラックな社内SE求人を全力で回避しましょう。

① 求人情報からわかること
・業界の給与水準は低くないか?
・給与は相場と比べて低くないか?
・常に同じ求人情報を発信していないか?
・一人情シスではないか?
・業務内容は明確か?
・外部委託されやすい業務ではないか?

② 会社情報からわかること
・事業の将来性はあるか?
・従業員数は増えているか?
・求人の年収は会社の平均年収と比較して低くないか?
・CIO・CDOの役職はあるか?

③ 外部メディアからわかること
・ブラック企業リストに載っていないか?
・会社名、社長名でグレーな噂はないか?
・転職クチコミサイトの評判はどうか?
・事例インタビューでの経営者や情シス責任者の発言は?

④ 選考段階でわかること
・高圧的・事務的・お役所的やりとりはないか?
・あなたのスキル/経験を評価してくれるか?
・待遇の質問をしたときの反応はどうか?

社内SEは大変な面ばかりじゃない

ここまで大変な面ばかり紹介しましたが、これは一面であり、わたしの周囲は「SIerと比べて社内SEの方が圧倒的に楽で待遇もいい」と口をそろえます

なぜ、社内SEの方が圧倒的に楽で待遇がいいのか、ポジティブな情報を参照されたい方向けにまとめています。

まとめ

この記事では、社内SEの仕事のうち「大変」だと感じるポイントを5つに絞って、現役社内SEマネージャの視点で解説しました。

社内SEの大変なこと
① マルチタスク
② 守備範囲が広い
③ ユーザーとベンダーの板挟み
④ ビジネスインフラを守る責任
⑤ 油断すると便利屋になる

どれも回避策があるものばかりなので、過度の心配は無用です。①②は転職後に計画的に身につけられるスキルだと言えますし、③は「貸しを作る」というコツがあり転職先の上司や先輩の動きをマネするのが一番よいでしょう。

むしろ、④⑤は転職後にいはどうすることもできません。転職する前にしっかりと転職先の特徴を見定める必要があります。『ホワイトか?ブラックか?社内SE求人の見分け方講座!』の解説を参考にする方法もありますが、個人的にはあなたが転職で実現したいこと(あるいはぜったいに避けたいこと)にマッチする企業を転職エージェントから聞き出す方法がおすすめです。

もちろん、転職エージェントは複数使うべきです。1社に任せてしまうとその転職エージェントがあなたに合うとは限らないからです。複数社利用してしっかりと比較しましょう。

わたしが社内SEへの転職でおすすめできる転職エージェントは『社内SEへの転職におすすめの転職エージェント9選!現役採用担当が厳選!』にまとめています。これから社内SEへの転職を目指す方はぜひ参考にしてみてください。わたしのTwitterにDMをくだされば、個別のご相談にも対応可能です。

R35運営者の転職プロフィール
  • 情報システム部門のマネージャ職
  • 社内SE採用担当歴6年(書類選考、面接)
  • 大手SIer 10年以上の勤務経験
  • 35歳をすぎて倍率200倍の社内SEへ
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