Web系エンジニアから安定まったり転職を目指すなら社内SEがぴったり!

プログラミングスクールで勉強してWeb系エンジニアになったけど、毎日残業でつらい……ホワイトな職場に転職したいな

一般消費者の目にふれるキラキラした仕事の印象を持ってWeb系エンジニアに転職した人の中には、Web系エンジニアの仕事や職場がつらくホワイトな会社への転職を考える人も多くいます。

この記事ではWeb系エンジニアの仕事・職場がつらいと感じる人向けに以下の内容を解説します。

先に結論をお伝えすると、社内SEとWeb系エンジニアでは仕事内容が大きく異なり転職不可能に思われがちですが、戦略次第でまったく問題なく転職可能です。

では詳細に進んでいきましょう

この記事でわかること
  • Web系エンジニアがしんどい・つらいと言われる理由
  • 社内SEへの転職のメリット/デメリット
  • 社内SEに転職するときのライバルが誰か?勝つための戦略は?
  • 社内SEに転職するときに有利な資格
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目次

想定読者(Web系エンジニアの定義)

この記事は以下のスキル/経験を持ったWeb系エンジニアを対象にしています。ここにはプログラミングスクールを卒業し、異業種からIT未経験でWeb系エンジニアになった人を含みます。これらのスキル/経験があれば、実は社内SEへの転職は可能です。

この記事の『Web系エンジニア』の定義
  • Web画面の開発をするフロントエンドエンジニア
  • サーバサイド処理を開発するバックエンドエンジニア
  • Webを支えるインフラエンジニア
  • 上記を複数担当するフルスタックエンジニア

逆に、以下のスキル/経験が中心という方は、社内SEへの転職はきびしいと考える方がよいでしょう。むしろ、マーケティングや広報の中途採用を検討される方が効率的に良い案件に出会えます。

この記事の『Web系エンジニア』の定義
  • アクセス解析
  • Webマーケター
  • UI/UXデザイナー

Web系エンジニアがしんどい・きついと言われる理由

Web系エンジニアは一般消費者の目にふれる仕事が多く、キラキラとしたイメージを持たれがちです。

プログラミングスクールに通って、未経験からエンジニアを目指す方の転職先の多くがWeb系エンジニアであるのも、この影響だと考えられます。

でも、Web系エンジニアがしんどい・きついと言われるのも事実です。ここではその理由について6つに絞って解説します。

きつい理由① 仕事が属人化して1人に集中

Web系エンジニアを含むシステム開発の現場では、仕事が特定の人に集中する「属人化」が発生します。これはSIerでも同じです。ただ、人材が枯渇しやすい現場では、「属人化」が是正されず特定のエンジニアに仕事が集中したままになりがちです。

周りは18時に退勤しているのに、ある人だけ毎日残業ってことありますよね?特定の技術、ノウハウが必要でその人しかできない「属人化」した状態の典型例と言えます。

きつい理由② スピードを求められる

SIerや社内SEがスケジュールを組んでウォーターフォール型開発手法を採るのに対して、Web系の開発現場ではアジャイル型の開発が多く、短期間で設計、開発、テストを繰り返します。

先週決まった仕様が今週には変わって、来週までに対応しないといけません……

このスピード感が求められる現場を「しんどい・きつい」と感じる人もいます。

きつい理由③ 技術の進歩が早い

ITの技術進歩の速さは言うまでもありません。ただ、SIerや社内SEは意外と枯れた技術、長年生き残った安定した技術を使います。

https://twitter.com/the_engeniir/status/1557744794419740672

一方、Web系エンジニアは常に新しい技術・言語を調べて採用する傾向が強く、現在では当たり前に使うaws(Amazon Web Services)もSIerより先にWeb界隈で使われていました。

そこで働くWeb系エンジニアも、常に新しい技術を勉強し続けなければ取り残されてしまう傾向があります。

きつい理由④ 客先常駐にストレスを感じる

Web系エンジニアの中には、常に客先で仕事をする「客先常駐」のケースがあります。テレワークが普及したことで数は減ってきましたが、まだまだ存在するのも事実です。

客先常駐は急な打ち合わせや仕様変更を言い渡されたり、本来の契約にない仕事を振られても営業やマネージャーは守ってくれないというケースに陥りやすい形態で、しんどいと感じる人も多いようです。

きつい理由⑤ 給与・福利厚生が不満

Web系エンジニアの給与が総じて低いわけではありません。

ただ、マイナビエージェントの調べによると、IT関連全体の平均年収が約500万円〜600万円であるのに対して、Webエンジニアの中でもマークアップエンジニア・フロントエンドエンジニアの平均年収は385万円と低く押さえられています。

IT関連の平均年収は、約500万円~600万円
マークアップエンジニア・フロントエンドエンジニアに絞った平均年収は385万円

マイナビエージェント『Webエンジニアの年収は高い?仕事内容や企業・ITスキルによる違いを解説』
(https://mynavi-agent.jp/knowledge/it/959.html)

さらに、中〜小規模の会社では福利厚生が充実していないケースもあります。このように給与や福利厚生をはじめとする待遇面が割りに合わず、きついと感じる人がいます。

きつい理由⑥ 平均年齢が低く将来が不安

Web系エンジニアは平均年齢の低い会社が多く、30代・40代となると現場から徐々に姿を消していきます。

ディレクターやマネージャに昇格する人、独立する人もいます。一方、技術を追いかけ続けることに限界を感じて他の業界へ転職していく人もいます。40代・50代まで続けられるか不安を抱えながら仕事をするのはつらいですよね。

社内SEへ転職するメリット

Web系エンジニアのつらい部分が社内SEなら解消されるの?

社内SEへ転職するメリットは多数あります。

詳細は『35歳以上のSIerやSES必見!社内SEに転職する5つのメリット!』でもご紹介していますが、ここではWeb系エンジニアの方が特にメリットを感じやすい3つに絞って解説します。

メリット① 落ち着いて仕事ができる

doda社の調査『残業の少ない仕事・多い仕事は?90職種別の残業時間ランキング∼コロナ禍で残業時間はどう変わった?∼』によると、平均残業時間は、Webエンジニアが21.0時間であるのに対して、社内SEは17.0時間であり、IT/通信系エンジニア全10職種中でもっとも残業が少ないのです。

また、新しい技術をつぎつぎと覚えるというスタイルではなく、既存の技術を使ってシステム導入したり、既存のシステムを保守したりと比較的落ち着いて仕事ができる点もWeb系エンジニアと比較した時のメリットと言えます。

メリット② 自社で仕事ができる

客先常駐が続いて自社への帰属意識が正直低いです……
なんのためにきつい仕事してるんだろう

こういった問題が社内SEだと皆無です

SIerやSES、Web系エンジニアには客先常駐がありますが、社内SEは原則自社勤務です(プロジェクトによっては子会社へ出向というケースも稀に耳にします)。

客先だと契約にない作業を指示されても自社のマネージャや営業は近くにいないため、仕事を押し込まれてしまうこともありいます。これはほとんどのSIerやWeb系エンジニアが経験したことがあるのではないでしょうか?

メリット③ 業界によっては給与水準が高い

社内SEが総じて高年収というわけではありません。社内SEの年収は所属する業界の給与水準でほぼ決まると考えてよいでしょう。

では給与水準の高い業界を見てみましょう。詳細は『35歳以上が社内SEへの転職で年収アップする方法!決め手は●●選び!』で説明していますが、以下のとおりです。

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ランキング平均給与が高い業界平均給与が低い業界
1位711万円 電気・ガス・熱供給・水道業288万円 宿泊業・飲食サービス業
2位632万円 金融業・保険業 337万円 農林水産・鉱業
3位587万円 情報通信業374万円 医療・福祉
業種別及び年齢階層別の給与所得者数・給与額(令和2年調査)の数字を四捨五入

Web系エンジニアの中でもマークアップエンジニア・フロントエンドエンジニアの平均年収は385万円と言われているため、大幅な年収アップが期待できます。(平均給与の上位業界はWeb業界より平均年齢が高いことで平均給与も高いという点はこの場では詳細までふれません)

社内SEへ転職するデメリット

Web系エンジニアから社内SEへの転職にメリットがある反面、デメリットもあります。ここでは代表的なデメリットを2つご紹介します。

デメリット① 技術から離れることになる

Web系エンジニアは日々技術の習得を求められ、しんどい反面、身につけたスキルは世界中どこへいっても通用します。

一方、社内SEは業務知識や社内調整、プロジェクトマネジメント力を求められる職種であり、技術からは少し距離を置くことになります。技術を突きつめたい人にとってはデメリットと言えます。

デメリット② 長期&閉じた人間関係になる

Web系エンジニアやSIerやSESのエンジニアにとって、仕事は1年前後のプロジェクト型組織で行うことが多く、プロジェクトが終了すれば人間関係は良くも悪くもリフレッシュされます。

一方、社内SEは情報システム部門で働くため、社内という閉じた人間関係が長期にわたります。もちろん関わるベンダーやメーカーは案件単位で変わります。でも社内や情シス内の人間関係は長期間変わりません。この点をデメリットと感じる人もいます。

社内SE転職で不満が解消しない場合

Web系エンジニアの方で抱える不満・不安が「社内SE転職」では解決できない場合、同業内での転職が問題を解決してくれる場合があります。例えば、つぎのような不満です。

  • 給与・待遇に不満がある
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社内SEへの転職のライバルは?

ここからは社内SEへの転職に興味がわいてきた方向けに、転職の戦略、Web系エンジニアだからこそアピールすべきポイントを解説します

予備知識:社内SEの仕事内容

まずは、社内SEの仕事内容について知る必要があります。すでに知っている方は読み飛ばしてください。

実は社内SEの仕事は多岐にわたります。ざっと挙げただけでつぎのような業務があります。詳細が気になる方は『35歳以上のエンジニアが社内SEを目指すにはどうすればいいか?』をご覧ください。

  1. システム戦略策定
  2. システム企画
  3. システム導入(システム開発含む)
  4. システム保守/運用
  5. PC等のIT資産管理
  6. ネットワークインフラ管理
  7. システム導入効果の評価
  8. 情報セキュリティ関連
  9. システムやPC、ネットワークのヘルプデスク
  10. デジタルトランスフォーメーション推進
  11. システム監査対応

上記のほとんどがWeb系エンジニアとして経験してこなかった業務だと思います。でも心配はいりません

なぜなら、社内SE(情報システム部門)の役割は各社で大きく異なるからです。具体的には、会社によってつぎのように情報システム部門が担当する工程が異なります。

それぞれのタイプの詳細は『35歳以上が書類通過率アップしたいなら、『社内SEのタイプ』を分類しよう!』で解説していますが、ここではタイプ分類ができることを理解してもらえれば十分です。

転職のライバルはSIerやSESエンジニア

社内SEへの転職を目指す場合、競争相手はシステムインテグレータ(SIer)やSES企業出身のシステムエンジニアが大多数です。

彼らは要件定義に必要な業務知識を持っていたり、システム企画やシステム保守・運用の幅広い経験を持った強者です。でもWeb系エンジニアだからこそアピールできるポイントがあります。

Web系エンジニアが転職を勝ち抜く戦略

ライバルが強者って……なにをアピールすればいいの?

SIerやSESは強者ですが、“実装力”、”コーディング力”ならWeb系エンジニアの方が上です

「戦略・企画」「要件定義」「保守・運用」の実務経験ではSIer・SES出身のシステムエンジニアには敵いませんが、「構築」の経験ならWeb系エンジニアの方が上です。

この強みをアピールして、構築工程(設計、コーディング、テスト)の求人を狙うべきです。

実際に、SIer出身のシステムエンジニアの中にはコーディングができない人がたくさんいます。中途採用の選考でも「コーディングは若手の頃にやったくらいで……」ということは珍しくありません。

Web系エンジニアが社内SE転職するなら……
Web系エンジニアとして活躍してきた方であれば、実装力・コーディング力がアピールできるタイプの情報システム部門を狙いましょう。

社内SE転職でおすすめの資格5選

構築工程の求人に対して、実装力・コーディング力だけをアピールするのではなく、資格でもアピールできると書類通過率はアップします。つぎの資格がおすすめです。

ITパスポート

未経験からWeb系エンジニアに転職して間もない方は、まだまだ社内SEに必要な実装力・コーディング力が備わっていないと評価されがちです。

IT全般の基礎的な知識があることを短期間で証明するなら『ITパスポート』が最適です。合格率も高く、開発経験が浅くても合格できる資格だからです。

基本情報技術者(FE)試験

Web系エンジニアとして豊富な開発経験があることを証明するなら『基本情報技術者(FE)試験』が最適です。ITパスポートが利用者側の知識であるのに対して、基本情報技術者試験は開発者側の知識を問う試験だからです。

基本情報技術者試験に合格していなくてもWeb系エンジニアとして活躍はできますが、社内SEに転職すると、設計や要件定義、システム保守・運用と担当領域を広げていくことを面接官は期待しています。その基礎があることを示せる点で転職対策としては大きなメリットがあります。

パブリッククラウド認定資格(AWS・Azure)

パブリッククラウドとしてawsやAzureは認定資格を用意しています。それらを持っている社内SEはまだまだ少なく、構築工程の求人においては間違いなく有利な資格です。

AWS Certified Solutions ArchitectAzure認定資格はそれぞれレベルに応じた難易度の試験が用意されているため、とにかく実力を示す資格がほしい!という方には最適です。

それ以外にも社内SEへの転職に有利な資格があります。『【転職で有利】社内SEに必要な資格20種類をランキング!おすすめの資格を難易度別に紹介!』で解説していますので、ぜひ参考にしてください。

社内SE転職なら転職エージェント活用が超おすすめ!

構築工程の求人って、具体的にどうやって探せばいいの?

方法は2つあります

社内SEの求人を探すならおすすめの方法はつぎのとおりです。

社内SEの求人の探し方
① 転職サイトで求人情報を探す
② 転職エージェントでアドバイザーから紹介を受ける

1つ目の方法として、転職サイトなら自分のペースで求人を検索できます。社内SE求人なら『doda』が全国の社内SE求人を幅広く扱っており、給与・待遇の良い大手企業も扱っているため、もっともおすすめできます。

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2つ目の方法として、転職エージェントに登録してアドバイザーとの面談でキャリアを棚卸しして、求人の紹介を受ける方法もおすすめできます。特に社内SEの仕事内容やあなたのキャリアの市場価値がわからない方は一度客観的な意見を求めるべきでしょう。

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