やる気ない転職エージェントを本気にさせる方法!30代からの活用方法!

転職エージェントのアドバイザーが良い案件を紹介してくれない。本気でやってくれてるのかあやしい…….

実は、求人マッチングをするうえで、アドバイザーがヒアリングしたいことはたった3つだけです。これがハッキリしないと転職エージェントは積極的に動いてくれないことがあるんです。

転職エージェントが常に頭に置いているポイント
① Give(あなたが企業に提供できる価値)
② Take(あなたが転職で実現したいこと)
③ When(いつまでに転職したいか)

この記事では、3名の現役アドバイザーから聞いた「転職エージェントがやる気になるポイント」「やる気がおきないケース」もご紹介します

すでに転職エージェントとの関係が良くないなら、この記事を参考に他の転職エージェントと新たに良好な関係を作るのもいいですね!

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目次

「紹介できる求人がない」転職エージェントの頭の中

「紹介できる求人がない」って言われました

それには理由があります。転職エージェントの頭の中をみてみましょう

大前提:アドバイザーはノルマを持っている

やる気がないように見えるアドバイザーを本気にさせるためには、転職エージェントのビジネスモデルを理解する必要があります。

転職エージェントのビジネスモデル

求職者は転職エージェントに登録して、転職エージェントは求人企業へ人材を紹介します。採用された場合には、求人企業が転職エージェントへ報酬を支払います。転職エージェントが転職のアドバイスや面接対策、日程調整を無料で提供してくれるのは、成約時に企業から紹介料をもらえるビジネスモデルだからです。

その結果、下図のように、アドバイザーは会社の中で毎月の成約件数(企業に紹介して採用される件数)の目標数字を持つケースが多くなります

転職エージェントの成約目標の構図(注意:すべての転職エージェントがノルマを持つことを断定するものではありません)

つまり、アドバイザーは「成約させてなんぼ」なので、本質的には「採用されやすい人」かつ「すぐに転職する意思がある人」への支援を優先します。

アドバイザーは何を天秤に乗せるのか?

では、アドバイザーはどのように「採用されやすい人」を判断しているのでしょうか?

それは「あなたの市場価値」と「あなたが希望する市場の求人」のどちらの価値が高いかで判断されます。もちろん、「あなたの市場価値」が「希望する求人」より高いと『採用されやすい人』と判断されます。

アドバイザーの頭の中
① あなたの市場価値
② あなたの希望+市場の求人

さらに、ここに時間軸が加わります。つまり『すぐに転職する意思がある人』の方が優先的に対応してもらえる可能性が高まります。

この「あなたの市場価値」と「すぐに転職する意思がある人」が低いと判断されて転職エージェントは本気になってくれません。アドバイザーとのやりとりにイライラ・ムカムカした経験がある方は少なくないはずです。このムカつく・うざい!という状況への対処・回避策は『転職エージェントがムカつく・うざい・えらそう!?よくあるケースと対処法!』をごらんください。

アドバイザーに伝えるべきこと

では、どうすれば支援したい!とアドバイザーに本気になってもらえるのでしょうか?ここからは支援してもらうために伝えたい事項を解説します

冒頭で伝えたとおり、転職エージェントはつぎの3つの関心事を持っています。それぞれどのような内容を伝える必要があるかを解説します。

転職エージェントがマッチングで聞きたい3点
① Give(あなたが企業に提供できる価値)
② Take(あなたが転職で実現したいこと)
③ When(いつまでに転職したいか)

① Give(あなたが企業に提供できる価値)

あなたが企業に提供できる価値を転職エージェントのアドバイザーにも伝えましょう。

アドバイザーはキャリアカウンセリングについて「気軽に受けてください」と言いますが、しっかりと準備をしておくことでアドバイザーを本気にできる確率が圧倒的にアップします。

具体的には、つぎの事項をまとめておくことです。第二新卒や20代のポテンシャル採用なら準備はあまり必要ありませんが、30代以降はスキル/経験を評価されるため、「実績をいかに魅力的に見せるか」が重要です。

それぞれのまとめ方についての記事も貼っておきます。

あなたが企業に提供できる価値を証明するもの
① 履歴書+職務経歴書
② 転職の動機
③ アピールできる点の整理

② Take(あなたが転職で実現したいこと)

キャリアカウンセリングの前に、あなたが今回の転職で実現したいことを整理しておくとよいでしょう。転職の目的が不明瞭なままだとアドバイザーは自信をもって求人企業へ紹介できないからです。

具体的には、転職で「なにを重視するか」です

スクロールできます
業務内容に関する条件業種
職種
やりたい仕事内容
興味がある仕事内容
活かしたいスキル/経験 ……など
待遇に関する条件雇用形態(正社員、契約社員など)
年収(月例給額、賞与額)
手当(扶養手当、管理職手当、住宅手当など)
昇格頻度(年1回など)
各種補助金制度
退職金制度 ……など
働き方や就労環境に関する条件転勤の有無
テレワークの可否(フルリモート含む)
平均残業時間
有給休暇の取得率
産休・育休・介護休暇の取得率
副業の可否 ……など
会社文化に関する条件大手/ベンチャー
社員の定着率(平均勤続年数)
中途採用率
社員の平均年齢
社風や雰囲気 ……など

あなたが超絶ハイスペックなら、企業側にたくさん要求しましょう。「自由な社風で、年収2,000万円!フルリモート可で転勤なし、残業なし、有給取得率は100%で副業OK」というかんじです。

相当なスペックじゃないとこの条件をのんでくれる求人は見つからないですよね。自分のスペック(=Give)を自己評価しながら実現したいこと(=Take)のバランスをとりながら整理することが重要です。

③ When(いつまでに転職したいか)

①Giveできること>②Takeしたいこと であれば、転職エージェントは本気になってくれますが、最後にもう1つ重要なポイントがあります。

それは「いつまでに転職したいか」という点です。

今月の成約目標をすでに達成しているアドバイザーならすぐに転職する気がない候補者の相手をゆっくりしてくれます。でも成約目標が大きく未達のアドバイザーはそれどころではありません。

アドバイザーに「すぐ転職したい」と偽る必要はありません。むしろ嘘をつくことは絶対に避けるべきです。ただ、まったく転職するつもりがなくても相手にされるのはごくわずかな超ハイスペックな人材だけだと覚えておきましょう。

アドバイザーを味方につける方法

ここまで3つの伝えるべき事項をお伝えしました。
ここからは、アドバイザーを味方につけるコツをご紹介します

仕事のつながりで個人的な付き合いのあるキャリアアドバイザーが3人いるのですが、アドバイザーが「応援したい!」と思う求職者の共通点はつぎのとおりです。

アドバイザーを味方につける方法
① アドバイザーと本音で話す
② 複数の転職エージェントに登録していることを伝える
③ 転職成功だけの関係だと割り切る
④ アドバイザーが求人企業へアピールできるポイントを作る

① アドバイザーと本音で話す

「この人は本音で話しているな」とアドバイザーに感じてもらうのは非常に重要なことです。どこでそれを感じるかと言うと、受け答えにブレない軸があることです。

志望企業が変わるのはいいんです。じっくりと真剣に考えている証拠。でも経歴や転職の軸がころっと変わって困ることがあります。
総合型転職エージェント(30代女性)

会うたびに回答が微妙に変わると、「取りつくろっているのでは?」と不信感を抱かれます。

② 複数の転職エージェントに登録していることを伝える

本音で話すなら、現在利用している(あるいは今後利用する予定の)転職エージェントが複数ある場合は、そのことも正直に伝えましょう。

他の転職サービスを使ってもいいんです。それを隠されると日程調整や推薦に苦労するので絶対にやめてほしいです。
総合型転職エージェント(30代女性)

他の転職エージェントで進めている求人案件がある場合は会社名もしっかりと伝えないと、重複して推薦してしまうようなことがあると、求人企業と転職エージェントとの信頼関係に関わる問題になり、それはあなた自身にふりかかってしまいます。

③ 転職成功だけの関係だと割り切る

3点目として、転職エージェントとの関係は「転職を成功させること」というプロフェッショナルな関係と割り切りましょう。アドバイザーの態度に多少気にいらない部分があっても、共通のゴールである「転職の成功」に直接関係のないことであれば、割り切っているとアドバイザーも本来の業務に集中できるものです。

④ アドバイザーが求人企業へアピールできるポイントを作る

最後に、アドバイザーが求人企業へアピールしやすいようにあなたのアピールポイントを明確に伝えましょう。実は、転職エージェントは求人企業へあなたの推薦状を書いています。「誠実な人物で、●●の領域は国内でも人材の希少価値が高く、過去にこういった成果を残しています」というような内容です。

推薦状を書くのはわたしの仕事なんですが、アピールしたいポイントを本人が言ってくれると、それはめっちゃ助かります。
IT総合型転職エージェント(30代男性)

あなたから「推薦状にこういうポイントは入れられませんか?」と提案すればアドバイザーの筆も進みやすく、推薦される機会が増える場合があります。

アドバイザーがやる気にならないパターン

アドバイザーも人間です。やる気が起こりにくいケースもあります。でも、知っていれば回避できるケースばかりなので心配いりませんよ!

アドバイザーのやる気が起こらないパターン
① ビジネスマナーができていない
② 転職で実現したいこと(=Take)がハッキリしない
③ 転職の決断タイミングが自分でもわかっていない
④ 釣り合わない求人ばかり望む

① ビジネスマナーができていない

転職エージェントは転職におけるあなたの味方ですが、だからといってビジネスマナーが不要というわけではありません。むしろ、「求人企業へ紹介して恥ずかしくないか」を見られています。

非常に優秀な経歴をお持ちのITエンジニアだったんですが、「カウンセリングに連絡なく遅刻」「現職の名刺を私物のように使う」などビジネスマナーが悪く、ご紹介を断念した経験があります。
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② 転職で実現したいこと(=Take)がハッキリしない

あれもこれも実現したい、でも優先順位はわからない。
とおっしゃる方が中にはいます。
総合型転職エージェント(30代女性)

開発がしたいのか、コンサルがしたいのか非常にあいまいなまま「とりあえず話を聞きに来ました。いい求人があれば紹介してください」と言われてもご紹介しにくいんですよね。
IT総合型転職エージェント(40代男性)

転職で実現したい事項とその優先順位をハッキリさせることで、紹介する求人が変わるので、求職者自身にも関わる問題ですよね。

③ 転職の決断タイミングが自分でもわかっていない

「現職を辞められる時期が不明」って他人事のように言われてしまうと怖くて企業にご紹介できません……
IT総合型転職エージェント(30代男性)

求人企業の視点に立つと、信頼できる人材を紹介してくれるからこそ、転職エージェントに報酬を支払う価値があります。内定を出してから入社時期に認識の齟齬があるのは致命的です。

④ 釣り合わない求人ばかり望む

年収・待遇・勤務地など転職の条件があまりに厳しくて、ご紹介できる求人がないことを伝えると怒り出す人も中にはいます。
総合型転職エージェント(30代女性)

年齢やスキル/経験、実績と釣り合う条件ならいいのですが、釣り合わない求人に応募したいと言われ続けるとやる気も失ってしまいますよね。実際には転職エージェント社内のセレクションで落選することになります。

まとめ

この記事ではアドバイザーはノルマを持っていることが多く、採用されやすい人材を優先的に紹介するビジネスモデルだとご紹介しました。

「成約させてなんぼ」の転職エージェントが紹介しやすいように、以下の3点を明確に伝える必要があります。

転職エージェントが常に頭に置いているポイント
① Give(あなたが企業に提供できる価値)
② Take(あなたが転職で実現したいこと)
③ When(いつまでに転職したいか)

そして、現役のキャリアアドバイザー3名から聞いた「やる気になる求職者」「やる気が起きない求職者」のパターンをご紹介しました。

アドバイザーを味方につける方法
① アドバイザーと本音で話す
② 複数の転職エージェントに登録していることを伝える
③ 転職成功だけの関係だと割り切る
④ アドバイザーが求人企業へアピールできるポイントを作る

アドバイザーのやる気が起こらないパターン
① ビジネスマナーができていない
② 転職で実現したいこと(=Take)がハッキリしない
③ 転職の決断タイミングが自分でもわかっていない
④ 釣り合わない求人ばかり望む

すでに転職エージェントとの関係がギクシャクしている場合は、別の転職エージェントに登録してこの記事を参考に良好な関係を築き上げる方法もあります。

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